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株式会社 イトーヨーカ堂

マルハレス・スライサーの導入から、ネットスーパー事業にも対応するプロセスセンターへ

会社名(商号) 株式会社 イトーヨーカ堂
URL https://www.itoyokado.co.jp/corporate/index.html
設立年 1920年
資本金 400億円
従業員数 26,083人(2022年2月末現在)
事業内容 イトーヨーカドー 杉戸生鮮センター
           
           

事例概要

地域の人材採用に課題を抱えていたイトーヨーカドー 杉戸生鮮センター。日本キャリア工業のマルハレス・スライサーが、労働力の確保難や、加工技術の習熟に必要な時間といった、根本的な課題解決に寄与すると見越して導入。消費サイクルの早いネットスーパー時代に対応するための、プロセスセンターに必須の機能として活用している。

1)導入前の課題

  • 丸刃スライサーを利用した肉の加工工程により、熟練人材の育成に3年の期間を要していた
  • 地域での人材確保が難しく、加工品質を安定的に維持することができなかった
  • 入れ替わりの激しい外国人人材では、長期の習熟期間を前提とした生産体制は現実的ではなかった

2)導入後の効果

  • 習熟期間を3年(店舗加工等の職人レベル)から1週間に短縮
  • 熟練人材の高齢化や流動的な外国人人材への依存にも、影響されない体制を構築
  • ネットスーパーに対応可能な生産基盤を確立

3)導入時に検討したポイント

  • 丸刃スライサーの掃除、メンテナンス時に起こっていた怪我などのリスクがどれだけ軽減されるかといった安全性
  • 冷やし込み(テンパリング)といった緻密な温度管理、およびスライス幅の調整など難しい機械設定といった属人的な作業がどれだけ省人化できるか
  • ネットスーパーの需要に応えるライン設計の自由度と投資効率
           
           

導入事例インタビュー

事例概要
ネットスーパー事業に対応するためにも、プロセスセンターの在り方がより重要に

Q.日本キャリア工業のマルハレス・スライサーを導入いただいて、現場で一番の変化というのは、どのような部分でしょうか?

中村さん「弊社で、これまでもっとも深刻な課題だったのは、人材の問題です。

弊社では肉のスライスを行う人材採用でも、比較的高めの時給で募集をしてきているのですが、なかなか人が集まらないのが現実です。

とくに店舗では、人材確保はつねに喫緊の課題なのです。

これには、採用後の人材育成も連動しています。

これまで、肉をスライスする機械は、丸刃スライサーを使ってきましたが、一人前になるのに3年はかかる。

一方のマルハレス・スライサーなら、人が少なくて済むうえに、作業の難易度が格段に低い。

入社して1週間もすれば、ある程度の品質を担保した作業ができるようになります。

マルハレス・スライサーを導入することで、採用の課題を低減し、かつ人材育成のコストを大幅に抑えることができたのが、一番おおきい変化ですね」

Q.やはり、丸刃スライサーでは、習熟するまでに長期の時間が必要なのですね。

中村さん「弊社、イトーヨーカ堂には、『技術加給制度』という仕組みがあって、例えば、機械なので、豚ロースうす切商品化(見栄え基準・処理時間)における具体的な評価基準があります。

その基準をクリアしていくと、時給が上がります。

丸刃スライサーを使ったこの技術階級で、最上位を取得できた人のうち、一番早かった人で約2年です。

それくらい時間がかかる」

Q.現場の人材に関する課題解決が、マルハレス・スライサー導入で一番貢献できた部分、と言ってよさそうですね。

中村さん「それは間違いないことなのですが、もう少し視野を広げてみると、会社の事業展開や、利益構造にも関係してきます。

イトーヨーカ堂は、業界でも比較的早く、ネットスーパー事業に参入しました。

このコロナ禍の影響も大きく、ネットスーパーでの食品購入は、確実に増加しています。

一方、ネットスーパーの需要に応える形で、小売の現場や、食品の加工現場も新たな対応が必要になっています。

例えば、ネットスーパーで購入された物品は、小売店の売場からピッキングして持っていく、というオペレーションが発生する。

すると、場合によっては、ネット購入者の方に商品が流れることで、小売店に来店されたお客さまに提供できない、というようなことも出てくるわけです。

小売業としては、そこは早急に解決しなければならない課題です。

その解決法として、ネットスーパー向けの商品供給センターが必要と考えています。そして、根本的な機能として、弊社のような食肉のプロセスセンターが重要になってきます」

Q.なるほど。販売形態が多様化することへの対応も、人材確保と並行した戦略が求められているのですね。

中村さん「まさに、そうなのです。人材の確保は、これからもより難しくなっていくでしょう。

お店で技術を持ったパートナー社員及び、お肉を切る技術の高い熟練の人材も、徐々に世代を重ねております。
一方で、その人材不足を埋めるために外国人の労働力を確保する、という活動も行なっていますが、こちらも難しい状況にあります。

現在、生産現場にはベトナム人人材が多いのですが、彼らの特徴は、強固なネットワークでつながっていること。ちょっとでもよい条件があれば、すぐに職場を移動します。

入れ替わりが激しいのです。

生産工程に必要な人材の数は、なんとか確保してきましたが、入れ替わりが頻繁に起こるとなると、『3年かけて技術を習得してもらおう』という育成方針は現実的ではありません。

そうなると、マルハレス・スライサーのような食肉加工機械の導入によって、安定した生産ラインの構築がもっとも投資効率が良いという事になります。

このような『人材確保』と『販売形態の多様化』に対応するために、機械の導入や、生産ラインの構築がプロセスセンターの未来を支えると思います」

Q.未来のプロセスセンターにとって、さらに必要な機能としては、どのような点に注目していますか?

中村さん「マルハレス・スライサーの導入によって、省人化だけでなく、生産現場の人材が怪我をするリスクも大幅に軽減することができました。

働いてくださる方にとっては、安全性の面で、とてもメリットのあることです。

一方で、機械を使って生産するお肉の消費者にとっても、より高い付加価値をつけていくことが重要だと考えています。

たとえば、加工した食品の見栄えの良さです。

マルハレス・スライサーのもうひとつの利点は、均一な品質で、スライスができること。ただ、その後の盛り付けの時点で人間の手作業が入ると、ブレが起こります。

お肉を買ってくださる消費者の方の行動を見ていると、見栄えというのは決して無視できないポイントなのです。

わたし自身も消費者として、スライスされた肉を買うときに、綺麗に切られて、トレーに並べられているものと、そうでないものを比べると、美しいものを選んでしまいます。

切ったお肉が、よりきれいにトレーに並べられていること。その工程を均一な品質担保を実現するには、自動盛り付けの機械導入が課題解決になるのではと考えています。

また、異物混入の管理や、自動投入による原料と製品の重量管理などにも、課題を感じています。このような付加価値の高め方が、プロセスセンター、しいては小売業のさらなる成長に必要不可欠と考えています」

株式会社イトーヨーカ堂
食品事業部 杉戸プロセスセンター
センターマスター
中村 浩様
取扱店
株式会社平井カンパニー
営業部 部長
北村 弘一様
           
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