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株式会社カスミ

食肉加工のプロセスセンターで、従業員の時間習熟度を短縮し、品質の均一化を実現!

会社名(商号) 株式会社カスミ
URL https://www.kasumi.co.jp/
設立年 1961年
資本金 1億円(2022年2月末現在)
従業員数 約17,000人(正社員2,636人)
事業内容 カスミ精肉加工センター(土浦)
           
           

事例概要

茨城県を中心に、北関東、千葉、埼玉、東京で180箇所を超えるスーパーマーケットを展開する㈱カスミ。内各店舗で販売する畜産商品の生産を担うカスミ精肉加工センター(土浦)において、日本キャリアのスライサー:13台、ミンチライン:2台、ミキサーグラインダー:2台を導入し、加工を担当する従業員の時間習熟度の短縮、品質の均一化などを実現した。

1)導入前の課題

  • 食肉加工の現場において、特に肉のスライス加工で一般的であった「丸刃スライサー」では、従業員が歩留まり等を考慮した加工技術を習熟するまでに、約3年を要していた。
  • 加工現場における人材の高齢化や、労働力の流動化にともない、習熟まで長時間のコストがかかる「丸刃スライサー」では、生産キャパの拡大や、品質の安定化が困難であった。
  • 「丸刃スライサー」を前提とした加工プロセスでは、歩留まりの改善や、計画的な生産拡大に限界があった。

2)導入後の効果

  • スライス加工では、日本キャリア工業が独自開発した「マルハレススライサー」に移行。
  • 他社のスライサーでは必須の、肉のテンパリング(加工しやすい肉の温度調整)工程を省略。
  • 原料肉の投入から加工、トレーへの肉の盛り付けまでの生産効率を大きく改善

3)導入時に検討したポイント

  • チルドの肉でも容易に切ることができる、日本キャリア工業のマルハレススライサーの導入によって、人件費と歩留まりがどのように改善するかを細かく試算。
  • 自社のプロセスセンターの中で、省人化・無人化を目的とし、前後の工程を含めたトータルでのプロセスの最適化、最大化を実行できることがポイント。
  • 機械1台に対し、食肉の投入スライス肉のトレー盛付までを各々1人で行う方式から、一人で複数の機械に食肉投入を兼任で行うことで、生産量を上げ、人件費を削減できることが重要。
           
           

導入事例インタビュー

事例概要
マーケットニーズに対して自由度の高いプロセスセンター運営が今後の課題

Q.まず、「丸刃スライサー」から、弊社の「ベンディングスライサー」に移行していった経緯で、どのような課題があったのか、教えていただけますか?

高橋さん「課題は非常にシンプルです。丸刃スライサーは、詳細な作業内容を習得して、ばらつきなく製品を作れるようになるまで、とにかく時間がかかります。
簡単に言うと、一人前になるまでに3年はかかる。

毎日やって、3年です。

例えば和牛の肩ロースで、しゃぶしゃぶ用の薄い肉が切れるようになるまで、3年もかかるのです。
一人ひとりが、3年もかけて習熟しなければ成り立たない生産工程に対して、日本キャリア工業のマルハレススライサーは、入社して1週間もすればできるようになります。

ある意味では、生産性というより、習熟までの大幅な時間短縮。それに加えて品質の均一化、というのが一番の利点です」

Q.習熟までの時間が短縮できると、人件費に換算した大幅な利点がある、ということでしょうか?

高橋さん「AXYシリーズを導入したときには、それに近い計算をしました。

丸刃スライサー5台でやっていたところ、AXYシリーズであれば2台で代用できると。それにかかる作業は、丸刃スライサーは1台につき2人、合計10人必要だったのです。

そこが、AXYシリーズを2台に置き換えると、計5人で済むようだ、という計算でした。

単純にこれが生産性に直結するかというと、そこはちょっと複雑ですが、属人的な生産工程は、拡張性が限定されるのです」

Q.総合的にみた場合には、生産性が良い、と考えられたということでしょうか?

高橋さん「生産性を曲線で表したときに、日本キャリア工業製のマルハレススライサーは、早い立ち上がり曲線を描きます。

一方で、丸刃スライサーは緩やかな立ち上がりの曲線です。

理論上は、いずれどこかで、丸刃スライサーがマルハレススライサーを超えてきます。

只、そこに至るまでには、様々なハードルがあります。

従業員の高齢化だったり、人材確保の難しさだったり。

10人の専門加工人材がいて、この曲線でマルハレススライサーを超える生産性を出せる人材が、どれだけいるか? 良くて、1人や2人程度じゃないでしょうか。

どのような人材かと言うと、肉の知識や経験を基に、現場で無駄なく生産性を上げる工夫ができる職人です。

そんな方たちを、恒常的に確保しておくことは非常に難しいのです」

Q.生産性の向上だけでなく、省人化や安全性など、課題は幅広いと感じています。

高橋さん「生産性もそうですが、一言に「歩留まり」と言っても、生産工程の捉え方や、計算する指数の割り振りによって、大きく変動します。

人件費や、機械の減価償却なども同じです。

弊社、㈱カスミでは、機械の消耗品や定期点検などの費用まで含む全データを管理し、減価償却を厳密に計算します。

そのような数字的判断から、日本キャリア工業の製品を導入して、生産工程を構築していくことに自由度の高さを感じた、というのがポイントだったかもしれませんね」

Q.将来的な「プロセスセンター」のあるべき姿に、重要な視点のように感じますね。

高橋さん「国内人口が減ってきて、外国人労働者の方が増えていって、いろんなことが起きます。消費者の方に、いつでも安心して、お肉を買ってもらえる環境を整えるためには、プロセスセンターとして、そういった課題を全て受け止められる体制が必要になってくるのです。

ある時は、プロセスセンターを拡張しないといけないし、ある時は縮小しなきゃいけない。加工機械も入れ替えなきゃいけないだろうし、そういったことができる自由度の高いプロセスセンターで、かつキャッシュできちんと黒字になるというのが見えている必要があります。

市場が求めているニーズに対して、複数の専門的な加工ラインを、複数の会社で共有していく。

そういった課題意識をもって、(株)マルエツ・(株)カスミ・マックスバリュ関東(株)の共同持株会社であるユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)の運営に参画できればと考えています。

目的は、マーケット、カンパニーに対してブランディングできるプロセスセンターです。

日本キャリア工業の製品は、こういった視点からも、今後の活躍に期待しています」

株式会社カスミ
商品開発部 精肉加工センター
管理担当マネジャー
高橋 宏行様
取扱店
株式会社平井カンパニー
営業統括部 部長
榎下 貴三様
株式会社平井カンパニー
北関東営業所 リーダー
大沼 廣平様
           
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